2012年8月3日金曜日

瑞穂の地名(1)


できるだけ忠実にお伝えしたいので、
「はじめのことば」と「あいさつ」から始めたいと思います。
いずれも発行された昭和55年(1980年)3月当時の
瑞穂町教育委員会の教育長、そして瑞穂町文化財保護審議会の会長です。
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はじめのことば
瑞穂町教育委員会 教育長 友野大輔
 地名は地勢、風俗、歴史等にかかわる万象を、いとも素朴に、あるいは詩的に表現されているものです。そして、味わい深く、覚え易く、しかも、すぐその辺りが思い浮かぶように名付けられているものが沢山あります。
 これはまさに先人が残した文化遺産であります。
 社会の進歩と急激な経済成長に伴って利便の追求による合理化志向もやむを得ないことではありますが、現在の電子化文明は、コンピューターに見られるような数字表号化に拍車をかけ、話し合いの場造りは喧伝されても、現在を語ろうに止まって「言い伝え」するという社会環境・家庭環境が薄らぐ世相になりつゝあります。
 こゝに文化財保護審議委員の方々による「瑞穂の地名」の発刊は、誠に時宣を得た貴重な伝承となるものであり、深甚なる敬意と、心からお礼を申し上げる次第です。


あいさつ
瑞穂町文化財保護審議会 会長 村田幸次
 都市化が進むにつれ、町の姿は変ぼうし、古来から伝わる土地の名も抹消され、ふるさとはだんだん遠くに過ぎ去ろうとしています。
 文化財保護審議会は、寛文八年(1668)頃からの検地帳に記載の地名について、三百十数年前の先人が、粒々辛苦開墾した姿を想像しながら、その位置、開墾した地名の語源等について、約二か年にわたり、調査し、検討を加えた結果、「瑞穂の地名」の冊子を出版することになりました。
 この調査に当たって示された土地の古老各位の熱心なご協力は、記述の内容充実に貢献するところ誠に大でありました。深く感謝いたします。


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・・・というところで、次回は「序」の部分です。
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※只今【東京瑞穂】のブログでは、東京都西多摩郡瑞穂町の瑞穂町教育委員会が昭和55年3月に発行した
「瑞穂の地名」をご紹介しています。